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院長趣味〜仏像彫刻〜


  仏像彫刻について

 仏像を彫り始めて10年が過ぎました。変わった趣味と言われることもありますが、亀井勝一郎の古寺巡礼に影響を受けたわけでもありませんし、何か悩み事があって仏にすがっているわけでもありません。小さい頃母親に、門前で売っていた硬いせんべいを買ってもらうのが楽しみで成田のお不動さんへよく連れて行ってもらった事、また私の大学受験の時、母親が毎日お不動さんでお百度を踏んでいたと聞いていたこと等が多少影響しているのかもしれません。
 今も忙中間あり、時間を作って色々なお寺へ仏像を観に行くのが好きです。最近はデパートや博物館などで色々な古寺、仏閣を訪れ、国宝級の仏像を観て感動し、また三十三間堂の千手観音の並ぶ姿をみて圧倒されることも良い思いでとなっております。
 仏像を観るにあたって、ある程度の仏像の知識、その成り立ちを知っておく事は大切だと思います。仏像は如来、菩薩、明王、天部の4つのグループにわかれます。如来は悟りを開いた人で代表的なものは薬師如来、釈迦如来、阿弥陀如来です。菩薩は悟りを開くために修行をしている人で、如来になる力を持ちながら未熟な我々を救済する為にこの現生にとどまっている人といわれており、観世音菩薩、千手観音菩薩、十一面観音菩薩、馬頭観音菩薩、地蔵菩薩観音があります。

 明王は如来の命令により、教えてもいう事を聞かない人間をおどかしてでも導こうとする仏です。天部には持国天、増長天、広目天、多聞天を四天王といい、梵天、帝釈天、吉祥天、仁王等があります。この4つの間には上下の関係があるようにも思われますが、不動明王は大日如来の、文殊観音は阿弥陀如来の化身であり、閻魔大王も地蔵菩薩の化身であります。このように個々の仏像の間には上下の関係がありません。もし如来が社長と考えたら、如来ばかりに信仰が集まることになるのです。
 一つがすべてを示し、すべてが一つを示す、これが化身の考えです。この化身の考えが仏像の構成を考えるうえで大切なことだといわれています。
 私の先生は須磨寺の大仏師、山高龍雲先生です。大本山での仏師を大仏師といい、とりあえず仏を彫る人を仏師というそうです。私は極小仏師だと思います。
 今までに阿弥陀如来坐像、白衣観音、地蔵菩薩立像、釈迦如来坐像、大黒天、聖観音菩薩、釈迦誕生仏、涅槃像、不動明王などを彫りました。私は仏の中では不動明王が好きです。これからは不動明王ばかりを彫りたいと思い2体目に挑戦しております。
 不動明王は江戸時代に庶民の信仰として栄えました。みずかけ不動、身代わり不動として親しまれています。

 不動明王は古くは不動尊といい、その意味はインドの古典語では山の主催者という意味で、インドの古い山岳信仰と関係があるといわれています。わが国の不動信仰は、弘法大師空海が中国で秘教を学び、帰国後真言宗を開いた時に始まりました。
 不動明王は大日如来の命を受けて、聞き分けのない手のかかる人間、生やさしい方法では救済できない相手に少し厳しく対応して救済しようとする仏さまです。まさに水戸黄門のような存在です。
 不動明王の姿はインド古代の奴隷をモデルにしたものといわれています。明王は恐ろしい顔をしていますが、これも仏の慈悲の一面でやさしい顔ではなめられるからです。不動明王の姿は、上半身裸で右足を少し後ろへひいて体重を右に移動しています。つまりゴルフでいえばクローズスタンスをとっております。 右手には両刃の剣、左手には検索という縄を持っています。髪は弁慶とよばれる形の髪をたばねて左肩へたらしています。目は両目を見開いて前方をにらみ、牙は左右とも上または下方に向いている正眼と右目は天を、左眼は地をにらんでいて牙は右の牙は上、左の牙は下の方を向いている天地眼の種類があり時代とともに変わっており、正眼は平安時代に多く、天地眼は鎌倉時代に多く彫られております。
 岩石の上に煩悩を焼き尽くす火災を背景に立っています。ありったけの醜い姿を隠さず、あえて奴隷の姿であらわされておあります。顔だけでなく身体も不恰好です。如来や菩薩のように整った顔や姿の仏より、人間が頼りやすいのかもしれません。
 江戸時代には不動信仰が盛んで、目黄不動、目青不動、目赤不動、目白不動が有名で、東京では目黒区、目白区といった地名が残っています。また不動明王の像は色々ありますが代表的なのは、黄不動、青不動、赤不動です。円珍が金色の不動を描いた滋賀県円城寺の立像が有名です。
 我が国で最古の五大明王は東寺にまつられています。もう少し時間ができるようになれば、北海道三十六不動尊霊場、関東三十六不動尊霊場、近畿三十六不動尊霊場、四国三十六不動尊霊場、九州三十六不動尊霊場等を尋ねたいと思います。
 仏像の素材は、木、土、金属などがありますが、私は木、それも一本から彫る一本作りが好きです。刃物がとおりやすく、木肌が美しく、耐久性があることが大切です。
 元来日本では仏像の彫刻に適した繊細で優美な表現の加工をしやすい樹木が多くあり、日本人の感覚にあった優れた仏像がつくられたのだといわれています。
 檜は日本の気候に一番適した木で、材質もやわらかく、木目もきれいで耐久性もあります。檜は特に木曾檜が良く、特に山と山の間にはえている檜は色々な方向からの風があたり年輪も整っているので最高です。
 仏像彫刻にはノミ、彫刻刀、曲尺、ノコギリ、砥石などが必要で、特に刃物はその研ぎ方が大切です。
 仏像の長さの単位を1ツとかその半分を半で数えます。例えば、高さ1尺の仏像の場合、1ツは1寸で半は5分です。顔、手、耳、頭の幅などすべてが決まった比率になっています。奈良の大仏も私の彫っている阿弥陀如来も同じ比率でできています。長い歴史の中で仏さんをおがむのに、見て一番安心できるバランスになっているのです。
 仏像彫刻のコツは基礎を大切にしてコツコツと飽きずに根気良く続けることだといわれています。10日かけたノミは10日しかノミ跡を残さない、10日を20日に見せようとしてもすぐわかるといわれています。時間の許す限り毎日少しずつ彫っています。毎月1回、色々な職業の人と一緒に楽しく勉強しております。
 

 

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